日本のレコード会社、ユニバーサル・ミュージックがおととしくらいから、香港ポップス華やかなりし90年代のスターたちの作品をLPでリリースするというプロジェクトを行なっていて、最初はフェイ・ウォン(王菲)、それからジャッキー・チュン(張學友)、レスリー・チャン(張國榮)、レオン・ライ(黎明)、ヴィヴィアン・チョウ(周慧敏)、ヴィヴィアン・ライ(黎瑞恩)と、それはそれはすごいラインアップなんですね。それがまた結構売れているそうです。
解説を色々書かせていただいているのですが、今回は、アンディ・ラウ(劉徳華)。
9月17日に4タイトルが出るのですがそのうち、1989年の「劉德華 <アンディ・ラウ>」と90年の「可不可以–誰説不可以 <あなたとならきっと>」の解説を書きました。
今回改めて、じっくりと聞いたのですが、アンディが歌うことに真摯に向き合う姿が聴こえてきて感動しました。なんせ、この時代の香港スターって、アルバムを年に5枚リリースなど当たり前で、かつアンディは一年で主演映画が10本以上公開ということも珍しくなく、たとえば1989年にはアンディが出演した映画が14本だった!という驚異的なスケジュールで働いていたんですね。
アンディ、俳優としては最初から大成功していましたが、歌手としては最初イマイチ個性が出てなくて苦戦していました。そして初めて成功したのが、今回リリースされたうちの1枚。「可不可以–誰説不可以 <あなたとならきっと>」でした。後の3枚はブレイク前夜のアルバムということになりますが、どれもなかなかです。この時代らしく日本のポップスのカヴァーもいくつかあって、それを探すのも楽しいです。
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